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歯周基本治療について
歯ぐきの健康を守る第一歩 - 歯周基本治療とは?
こんにちは。
今回は歯科医院で行われる「歯周基本治療」についてご紹介します。
皆さんは「歯周病」と聞くと、歯ぐきが腫れたり出血したりする病気というイメージをお持ちかもしれません。実は歯周病は、歯を支える骨が徐々に壊されていき、やがて歯が自然と抜けてしまう、とても怖い病気なのです。現在、歯の喪失理由としては歯周病が第一位となっています。
歯周病は痛みが少ないため気づきにくく、知らないうちに進行してしまいます。これを防ぐ、あるいは進行を止めるための最も大切なステップが 「歯周基本治療」です。

健康な歯周組織 歯周病罹患歯 骨が大きく減っています
歯周基本治療ってなに?
歯周基本治療とは、現在の歯ぐきの炎症を改善し、歯周病の進行を抑えるための初期段階の治療です。歯周病の進行具合にかかわらず、すべての患者さんに共通して行われる、いわば「歯周病治療の土台」とも呼べます。
歯周治療のガイドライン2022においても、歯周基本治療は歯周病治療の中心的な役割を担うとされています。
歯周基本治療の内容
歯周基本治療には大まかに以下のような処置が含まれます
① プラークコントロール、生活習慣の指導(セルフケアの改善)
まずは患者さんご自身が毎日行う歯みがきの方法を見直します。歯ブラシの使い方やフロス・歯間ブラシの活用法などを、丁寧にご指導します。歯周病は「細菌の感染症」ですから、細菌のかたまり=プラークを日々取り除くことが重要です。
また、歯周病の原因となっているのが生活習慣によるものかもしれません。
喫煙者は歯周病に罹患しやすく、そのリスクは非喫煙者の4−5倍にまで跳ね上がるという研究結果も出ています。禁煙指導やその他の生活習慣も含め、改める必要があるかもしれません。
② スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯ぐきの中に入り込んだ歯石や汚れを徹底的に除去します。スケーリングは歯の表面の歯石除去、ルートプレーニングは歯の根に付着した汚れを滑らかに取り除く処置です。
SRPに関してはエリアごとに行うため、複数回の処置が必要になります。
③ 咬合の調整
噛み合わせに問題があると歯に過剰な力がかかり、歯周病を悪化させてしまうことがあります。そのため、必要に応じて噛み合わせの調整も行います。
④ 必要に応じた抜歯や感染源の除去
重度の虫歯や、保存不可能な歯がある場合には、炎症の拡大を防ぐために抜歯を検討することもあります。保存が可能な歯をしっかり守るために必要な処置となります。
歯周基本治療の目的は?
この治療の目的は、以下の3つです
- 歯ぐきの炎症を改善すること
- 歯周ポケットを浅くすること
- 細菌の数を減らし、再発しにくい口腔内環境をつくること
多くの場合、この治療をしっかり行うだけで、歯ぐきの状態が大きく改善され、外科的な処置をせずに済むこともあります。
歯周病は慢性的な疾患であり、治療をして病態は落ち着いても完治することはありません。
歯周基本治療がうまくいったとしても、再発防止のために治療後も、継続的なケアと定期的なメンテナンスが必要です。
ガイドラインでも、「歯周治療後のメインテナンス(SPT:サポーティブ・ペリオドンタル・セラピー)」の重要性が強調されています。
患者さんご自身によるセルフケアの徹底や、まずは歯科医院に足を運び続けること、途中でドロップアウトしないことが何よりも大切で、その元となるものが歯周基本治療には詰まっています。
まとめ
歯周病は静かに進行する病気ですが、早期発見と歯周基本治療で十分に改善が期待できます。
歯周基本治療で治りきらなかった部分に関しては、その後他の治療法を試していきます。
歯ぐきの腫れや出血に気づいたら、できるだけ早く歯科医院を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。
歯を失わないために、「歯周基本治療」はとても大切な第一歩です。